花粉症や食物アレルギーなどの即時型アレルギーは、本来は生体を防御するためのIgE抗体が、生体に無害な物質に対しても過剰に反応し、不要な生体反応を誘導してしまうという機序で発症します。(図1)
そのため、アレルゲンに特異的に結合するIgE抗体(特異的IgE抗体)の血液検査が一般的に行われます(図2)。この検査では、血液中に流れるIgE抗体量が測定されますが、症状の誘発には、マスト細胞上に結合したIgE抗体が重要となります(図1)。また、食品中の含有量が少ないタンパク質にアレルゲン性があった場合に偽陰性になりやすいなど、従来の血液検査の中には、臨床症状との一致率が低いと報告されるものもあります。
昨今では、大多数の粗抗原に対するIgE抗体測定の他、臨床症状との一致率が高い「アレルゲン性を有する特定のタンパク質(アレルゲンコンポーネント)」の特異的IgE抗体検査(図3)が開発され、その有用性が報告されています。
特異的IgE抗体測定
特異的IgE抗体をELISA法(Enzyme-Linked Immuno Sorbent Assay)で測定します。既報のアレルゲンコンポーネントや、学会や論文で当社が報告したものなどが測定可能です(具体的な項目は「詳しく見る」よりご確認ください)。リストに無い項目については、オーダーメイド解析で対応できる場合がありますので、「ご依頼フォーム」よりご相談ください。
オーダーメイド解析
当社の独自技術(ミニゲル二次元電気泳動と免疫ブロットの組合せなど)を用いた網羅的抗原解析、当社に用意の無いアレルゲンコンポーネント(試薬はご提供ください)の特異的IgE抗体測定などに対応いたします。具体的な解析内容は個別に相談の上、決定いたしますので、お気軽に「ご依頼フォーム」よりご相談ください。
≪二次元電気泳動関連の特許情報≫
- 特許5847213, 発明の名称:2次元電気泳動方法, 出願人:ホーユー株式会社特許
- 特許5513802, 発明の名称:等電点電気泳動用ゲル及び等電点電気泳動方法, 出願人:ホーユー株式会社
- 特許5475358, 発明の名称:2次元電気泳動方法, 出願人:ホーユー株式会社
- 特許5433341, 発明の名称:等電点電気泳動方法及び粗雑物除去の判定方法, 出願人:ホーユー株式会社
- 特許5190423, 発明の名称:2次元電気泳動方法, 出願人:ホーユー株式会社
- 特許5190422, 発明の名称:等電点電気泳動用膨潤ゲルの作成方法, 出願人:ホーユー株式会社